社会人になると、質問の仕方で人間性の評価をされることがあります。的を得ていない質問をすると、上司からの評価を落とす可能性があるので注意が必要です。また、質問が下手であれば、得られる情報の質が下がってしまいます。
もしも、社内での自分の評価が低いと感じるのなら、それは質問が悪いのかもしれません。自分の質問の仕方を変えるだけで、周りから一目置かれる存在になることができます。スキルアップのためにも、質問力を高める努力をしましょう。
ここでは、デキる人間の質問力について解説をします。
目次
質問をする前の心構え
どんな答えが欲しいのか?
自分の求めているものを理解せずに、漠然と質問をする人がいます。それだと、得たい情報を集めることができませんし、的外れな質問をしてしまう可能性が高いです。上司からの信頼を落とすのは、こういったタイプの人ですね。
なので、質問をする前に、目的を明確にしましょう。
- 営業での成約率を高める方法が知りたい。
- 美味しいラーメン屋が知りたい。
- 効率よく資料を作成する方法が知りたい。
状況によって欲しい答えは異なるはずなので、自問自答をして目的意識を持つことが大切です。
適切な人に質問する
目的を持って質問をしても、相手が答えを持っていなければ意味がありません。「分からないよ」と言われてしまって終わりですよね。だから、質問をする相手に関して、十分に選別を行ってください。
たとえば、営業方法に関しての質問なら、成績トップの先輩に聞くのが一番です。自分と同等か、それ以下の人に質問をしても、全く意味がないですよね。ちゃんとした知識を持っている人に聞くのが重要なので、誰に質問するのが適切なのかを考えるようにしましょう。
周りから一目置かれる質問をするコツ
オープン質問を使う
質問には、「オープン質問」と「クローズド質問」の2つがあります。クローズド質問とは、「はい」か「いいえ」で答えられる質問のことです。たとえば、「サッカーは好きですか?」などの質問ですね。こういった質問だと、回答の幅が限られるので得られる情報量が限られてしまいます。
一方、オープン質問とは、自由に答えられる質問を指します。具体的には、「好きなスポーツは何ですか?」といった感じです。こういった質問だと、相手は自由に回答することができるので、得られる情報が多くなります。
自由度の高い質問をすることで、多くの情報を集めることができます。その中から有益な情報を得ることができますから、できる限りオープンな質問を心掛けてください。
上手く質問するためには、5W1Hに沿った聞き方をしましょう。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
このような聞き方をマスターすると、相手から情報を引き出しやすくなります。
掘り下げた質問をする
せっかく質問をしても、それだけで満足してはいけません。さらに突っ込んだ質問をすることで、より深い情報を引き出すようにしましょう。「それはどういうことですか?」「何故そう思うのですか?」など、追加した質問をすることで有益な情報を得られることが多いです。
たとえば、「営業の成績を上げるには、どうしたらいいですか?」と先輩に質問をしたとします。すると、「お客さんの立場に立つことだよ」という回答が返ってきたとします。なんとなく分かる気がしますが、少し漠然としていますよね。
なので、「どういうことですか?」と深く質問するわけです。そうすれば、「お客さんの困っているニーズを引き出して、それを解決する提案をするんだよ」といった回答が得られるでしょう。ここまで聞くと、本質的な意味が分かります。
一つの回答をもらっても、相手の本当に言いたいことは分かりません。お互いに頭にイメージするものが異なりますから、そのギャップを埋めるために深く質問をする必要があります。これは大切なことなので、覚えておいてください。
沈黙の間を活用する
質問をしたときに、相手が考え込んでしまうことがあります。そういった時には、黙って待つようにしましょう。焦ってこちらから話してしまうと、相手は考えることを止めてしまいます。だから、沈黙して気まずい空気になったとしても、じっくりと待つことが大切です。
また、相手から回答が返ってきても、さらに別の回答を思いつく可能性があります。そのため、少し間を開けてから別の話題へと進めていくことが望ましいですね。即答で返事をくれるよりも、考え込んでくれた方が有益な回答が返ってくる場合が多いです。
先述したように、掘り下げた質問を繰り返すことで、相手の心の深くにある答えを引き出すことができます。そういった答えは、出てくるまでに時間が掛かってしまうので、相手にゆっくりと考える時間を与えてあげてください。
興味を持って聞く
相手が質問に回答してくれた時に、見当はずれの答えが出てくる場合があります。そういった時にも、相槌やうなずきを入れて、興味深く話を聞くようにしてください。無表情でつまらなそうに聞いていると、相手は話す気を無くしてしまいます。
こちらから質問をしても、マジメに考えてくれなくなるので注意が必要です。せっかく相手は考えてくれているわけなので、面白くない話であっても興味深く聞くようにしましょう。社会人としてのマナーですから、覚えておいてください。
以上、仕事ができる人の質問力について解説をしました。質問の内容によって、その人の仕事のレベルが分かると言われています。なので、会社や取引先などで舐められないためにも、質問力を磨くようにしましょう。