仕事やプライベートに関わらず、色々な人と接する機会がありますよね。上司や先輩、後輩や部下、友達や家族など、人間関係は様々だと思います。そういった人たちと接するときには、信頼関係を築くということが大切です。
すぐに信頼を築けるようになれば、人間関係を作ることは簡単になります。人付き合いにおけるストレスを減らすことも出来るので、コミュニケーションが楽しくなるでしょう。こういったことは難しいと思うかもしれませんが、基本的な心理学を知っていれば誰にでもできることです。
ここでは、信頼関係を築くための心理学を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
誰とでも信頼関係を作れる心理学について
ラポールを築く
ラポールとは、「架け橋」という意味です。自分と相手との心に橋を架けることで、信頼関係を築くことができるテクニックとなります。具体的には、相手の感情や動作に合わせることで、親近感を持ってもらうということですね。以下のテクニックを利用することで、ラポールを築きやすくなります。
【ミラーリング】
ミラーリングとは、相手の動作に自分が合わせるというテクニックです。身振り手振りを相手と同じ動作にすることで、親近感を持ってもらうことができます。動作を合わせるだけなので、誰にでも簡単に実践することができるでしょう。
たとえば、相手が腕を組んだら自分も腕を組みます。相手が頭をかいたのなら、少し間を開けて自分も頭をかくようにするわけです。すごく単純な方法ですが、潜在意識の中で仲間意識を持ってもらうことができます。
ペットが飼い主に似ると言われますが、これはペットが飼い主に合わせているわけです。飼い主に対して忠誠を誓っているから、それが自然とペットの行動に表れるということですね。
【ペーシング】
ペーシングとは、相手の話し方や口癖を真似るというテクニックです。これは非常に有効な方法で、関西弁の人は同じ関西弁の人に好感を抱きますよね。人は誰でも自分と似ている人を好きになりますから、相手に合わせるということが大切というわけです。
若者言葉などもありますが、これもみんなで同じ言葉を使うことで仲間意識を高めているということですね。なので、言葉のイントネーションやテンポ、言葉遣いなどを意識的に真似てみましょう。そうすることで、相手からの反応も変わってくると思います。
また、感情も合わせることが大切です。怒っていたり悲しんでいたり、相手と同じテンションで話すことを心掛けましょう。そうすることで、感情移入をしやすくなりますし、共感を示すことにもなります。
オープンクエスチョン
質問には、大きく分けて2つの種類があります。一つは「クローズドクエスチョン」、もう一つは「オープンクエスチョン」です。クローズドクエスチョンとは、「Yes」か「No」で答えられる質問のことです。簡単に答えることができますが、話が広がりにくいのが欠点だといえます。
一方、オープンクエスチョンとは、「Yes」か「No」で答えられない質問のことです。「好きな食べ物は何ですか?」という質問をすると、相手は自由に答えることができます。このように、自由度の高い質問をすることで、相手の興味や関心を探ることが大切です。
なので、質問をするときには、オープンクエスチョンを多用しましょう。会話を広げる材料を見つけることができますから、一気に信頼を深めるチャンスとなります。相手のことをよく知らない段階では、色々な情報を聞き出して理解を示すことが重要です。
バックトラッキング
バックトラッキングとは、簡単に言うと「オウム返し」のことです。相手の言っていることを繰り返すことで、ちゃんと話を聞いていることをアピールするテクニックですね。営業などの現場では、積極的にオウム返しをするように教えられるようです。
ただ、バックトラッキングは、それだけでは終わりません。単純に相手の言葉を繰り返すだけではなく、言葉を受け入れて共感したり、分かりやすく要約したりします。しっかりと感情移入をしながら、オウム返しを行うわけですね。
そうすれば、「私のことを理解してくれている」と思ってもらえるので、信頼関係を築きやすくなります。なので、相手の気持ちを考えながら、バックトラッキングを意識してみてください。
自分の欠点をさらけ出す
自分の容姿や身体的な特徴、生活環境など、何かしらのコンプレックスを持っているなら、それをさらけ出してみましょう。欠点や弱点を隠さない人は、裏表がない印象を与えることができます。だから、親近感を持たれやすいわけですね。
何も欠点が無い完璧な人は、近づきづらい印象を与えてしまいます。だから、自分の弱点や欠点などは、隠さないようにしてください。
自分のプライベートを開示することで、親近感を持ってもらうことができます。おススメなのが、過去の失敗談などを話すことです。自分のダメなところをさらけ出すことで、一気に親近感が増します。
お笑い芸人などは、自分の欠点を出して笑いに変えていますよね。そうすることで、周りから受け入れられやすくなるので、明るい人だと思ってもらいやすいです。相手を安心させることができるので、覚えておきましょう。
相手の目線に立つ
コミュニケーションは、自分だけで成立するものではありません。早く信頼関係を築きたいのであれば、相手の目線に立ったコミュニケーションが大切だといえます。自分本位の話をするのではなくて、相手が喜ぶような会話を心掛けましょう。
会話とは、相手がいて成り立つものです。だから、相手のことを最優先で考える必要があります。自分の言いたいことを、一方的に話すだけじゃダメなんですね。なので、相手は何を話すことで喜んでくれるのか、何を聞きたいと思っているのか、といったことを考えるようにしてください。
目の前の人に配慮した会話を心掛けていれば、自然と信頼関係は生まれると思います。気持ちが大切ですから、相手を尊重するようにしてください。
以上、信頼関係を築くための心理テクニックを紹介しました。プロのカウンセラーも使っているテクニックですから、効果を実感することができるはずです。難しいものではありませんから、毎日の会話の中で実践をしてみましょう。