我々が会話をするときには、2つの行動を主に行っています。それが、「話すこと」と「聞くこと」ですね。自分が話している間は、相手は話を聞いてくれています。そして、相手が話している間は、自分は黙って話を聞きますよね。
話すことと聞くことを交互に繰り返すことで、会話は成立しているわけです。当たり前のことですが、しっかりと意識をしておいてください。さらに、話すことと聞くことは別物なので、それぞれにルールがあります。
ちゃんとルールを理解していなければ、会話を弾ませることが難しくなってしまいます。なので、ここで紹介するルールを覚えておきましょう。
目次
話すことにおける基本ルール
表情やしぐさに気を付ける
誰かと会話をするときには、話す内容よりも表情やしぐさに意識をしてください。どれだけ面白い話であっても、無表情や暗い表情で話していたら意味がありません。しかし、他愛もない話であっても、笑顔で楽しそうに話すだけで相手は楽しくなるんです。
これはすごく大切なことで、会話が苦手な人は話の内容に意識が行く傾向にあります。すると、話すことに一生懸命になりすぎて、表情が硬くなったり、ボディランゲージが少なくなったりしてしまうわけです。
それだと楽しさが伝わりませんから、言葉だけでなく体全体で会話をするようにしましょう。
声のトーンやスピードを調節する
話すときに緊張してしまうと、早口になってしまうことがあります。また、丁寧に話そうと意識しすぎると、スピードが遅くなりすぎたりします。このように、適切なスピードで話すことができなければ、相手は理解しにくくなってしまうわけです。
また、声のトーンにも気を付けましょう。極度に高い声や低い声で話してしまったら、聞き取りづらくなってしまう可能性があります。相手が聞きとりやすい話し方を心掛ける必要がありますから、覚えておいてください。
知識レベルを合わせる
自分と相手との間に知識の差がある場合、相手に合わせてレベルを落とす必要があります。インテリ層に多いですが、専門用語や難しい言葉を多用して話す人がいます。これだと、相手は何を言っているのか分かりませんよね。
知識を自慢したい気持ちは分かりますが、相手が理解できなければ意味が無いわけです。だから、相手の反応を見ながら理解できる言葉を使うようにしてください。時々、「分かりますか?」と確認するのも良いですね。
自己満足になってしまわないように、相手に配慮したコミュニケーションを意識しましょう。
決めつけない
会話をするときに、「あなたは○○だ」と決めつけてしまうと印象が悪くなります。相手の人格を否定することになりかねないので、断定的な表現は避けるようにしましょう。それよりも、自分の感想として伝えるのが良いですね。
たとえば、「私は○○だと思う」といった表現です。主語を自分にすることで、あくまでも自分の感想だということを示すことができます。相手を主語にしてしまうと、思わぬ反発を受けることがあるので注意してください。
聞くことにおける基本ルール
相手への共感を示す
人は誰でも、自分の気持ちを理解してくれる人に好意を持ちます。だから、相手の話を聞くときには、共感を示すことを忘れないでください。具体的には、「すごいね!」とか「本当に!」などの感情表現を多用することです。
このような相槌を多用することで、相手への共感を示すことになります。相手に気分良く話してもらうためにも大切なので、覚えておくようにしましょう。
相手が話したいことを聞く
会話をするときに、自分が聞きたいことしか聞かない人がいます。それだと、取り調べのようになってしまうため、相手は話していてウンザリするかもしれません。そうではなくて、相手が話したいことを聞くようにしましょう。
人は自分の話を聞いてもらうことで、自己重要感という欲求を満たそうとします。だから、相手の言うことを黙って聞くだけでも、相手は安心するということです。そのため、話したいことをトコトン話してもらうことで、満足してもらえるわけですね。
自己重要感とは、周りから頼りにされたいとか、重要視されたいと思う感情ですね。これが満たされることで、自分の存在価値を認識できるようになり、生きがいを感じることが出来るようになります。
なので、相手のことをすべて受け入れる気持ちで、話を聞いてあげてみてください。
熱心に聞く
自分の話に気を取られて、相手の話を上の空で聞いていたことはありませんか?そういった態度だと、相手は話す気を無くしてしまいます。相手に対して失礼となってしまうので、ちゃんと話を聞くようにしてください。
ポイントとしては、熱心に話を聞くということです。頷きや相槌を積極的に入れることで、興味を示していることを伝えることができます。また、仕事の場面であれば、メモを取るなどの行為も大切ですね。
こういった熱心な姿勢を見せることで、相手への興味を示せるわけです。聞き上手の第一歩なので、忘れないでください。
相手を褒める
話を聞きながら、積極的に相手を褒めてみてください。褒めることで相手を認めていることになるので、喜んで話し続けてくれます。コツとしては、具体的に褒めることが大切ですね。たとえば、「偉いですね」ではなくて「お母さん思いで偉いですね。」といった感じで具体性を持たせるということです。
人は、評価を求めて生きています。周りから認められることで、自分の価値を認識することができるわけです。なので、相手をしっかりと褒めてあげることを、心がけるようにしてください。そうすることで、相手の満足感を高めることができますから仲良くなりやすくなります。
相槌に褒め言葉を入れることで、効果的に褒めることができます。相手の自己重要感も満たされていくはずなので、聞き上手になるためには大切なことです。
以上、話すことと聞くことの違いを解説しました。これを理解しておけば、会話力も少しずつ上達していくはずです。それぞれに役割が異なるので、しっかりと覚えておくようにしてください。