人が生きていくためには、重要なものが2つあると言われています。1つは「自己重要感」です。自己重要感とは、周りから頼りにされたいとか、重要視されたいと思う感情ですね。これが満たされることで、自分の存在価値を認識できるようになり、生きがいを感じることが出来るようになります。
そして、もう一つの重要なものが「自己防衛本能」です。自己防衛本能とは、生物であればみんな持っている本能のことで、自分を守ろうとする機能のことです。我々は無意識のうちに、危険を避けるために行動するようになります。
実は、コミュニケーションが苦手な人は、自己防衛本能が強すぎることが原因となっている場合が多いんです。自分が傷つくことを過剰に恐れているから、ちょっとした刺激で傷つきやすくなってしまいます。
なので、ちょっとした言葉で落胆してしまったり、言いたいことを素直に言えなくなってしまうという状態になるわけです。
間違った防衛本能が人見知りの原因となる
人見知りの人も、自己防衛本能が過剰だといえます。まず、表面的には他人を傷つけたり、嫌な思いをさせたくないという心理があります。でも、それは他人を傷つけることで、自分が危害を加えられるのではないかという恐れから来ているんです。
つまり、自分を守るために、相手を傷つけないように意識しているということですね。自己防衛本能が必要以上に強いと、こういった結果となってしまいます。
ですから、人見知りを治すためには、間違った防衛本能に気付き、それを改善することが求められるわけです。傷つくことを恐れないで、積極的に会話に加わるということですね。自分に意識を向けるのではなくて、相手のことを考えて話すことが出来れば、自然なコミュニケーションが出来るようになるでしょう。