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Tanji Tanaka

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高タンパク質食の落とし穴

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近年、高タンパク質食品が市場を席巻しています。プロテインバー、高タンパク質ヨーグルト、そして様々な加工食品まで、スーパーマーケットの棚は文字通り「タンパク質」で溢れかえっています。消費者の健康志向の高まりを背景に、メーカー各社はこぞって高タンパク質を売りにした商品を開発・販売し、市場は活況を呈しています。 しかし、この高タンパク質ブームの裏で、懸念の声も上がっています。多くの栄養士は、現状のマーケティング戦略に警鐘を鳴らしています。確かに、タンパク質は健康維持に不可欠な栄養素です。筋肉の合成や修復、酵素やホルモンの生成など、私たちの体にとって重要な役割を担っています。しかし、だからといって、過剰なタンパク質摂取が良いとは限りません。 問題は、単に「高タンパク質」という点だけが強調され、他の栄養素とのバランスや、個々の摂取量に合わせた適切な選択が軽視されている点にあります。高タンパク質食品の中には、糖分や脂質が多く含まれているものも少なくありません。栄養バランスを考慮せず、高タンパク質食品ばかりを摂取し続けると、かえって健康を害する可能性も出てきます。例えば、腎臓への負担増加や、便秘、脱水症状などが懸念されます。さらに、高タンパク質食品は価格が高騰している傾向もあり、経済的な負担も無視できません。 栄養士たちは、消費者が「高タンパク質」という謳い文句に惑わされることなく、食品の栄養成分表示をきちんと確認し、自分の健康状態や運動量に合わせた適切なタンパク質摂取量を理解することが重要だと訴えています。バランスの良い食事こそが健康の基礎であり、高タンパク質食品はあくまでその一部であることを認識すべきなのです。単なる流行に惑わされず、冷静な判断に基づいた食生活を送ることが、真の健康への近道と言えるでしょう。 Source:...

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