6年前に発売されて以来、中型3列シートSUVのベンチマーク的存在となっているヒュンダイ・パリセードが、10回目のリコールを発表しました。今回は、安全ベルトの欠陥が問題となっています。
アメリカでは、2020年から2025年モデル、2019年4月10日から2025年6月16日に製造された56万8千台以上のパリセードが対象となります。カナダでも数万台規模のリコールとなる見込みですが、具体的な台数はまだ発表されていません。
ヒュンダイによると、問題のある車両は約1%とのこと。サプライヤー側の製造不良により、前席と2列目外側のシートベルトのバックルが正常に機能せず、ベルトが意図せず外れる可能性があるというのです。衝突事故発生時の怪我や死亡リスクの増加につながる恐れがあります。
ベルトがうまくバックルにハマらない、あるいは通常より軽い「カチッ」という音しかしない場合、ドライバーはまず異常を察知できるかもしれません。ベルトが外れた際には、車両から警告音と表示が出ます。
カナダのパリセードオーナーにとって重要なのは、この問題は低温時に発生しやすい可能性があるという点です。ヒュンダイのディーラーは、リコール対象車両を点検し、必要に応じてバックルを無償で交換します。
ヒュンダイとアメリカの道路交通安全局(NHTSA)は、パリセードは依然として安全な車両であるとしていますが、ドライバーと乗員には、ベルトを素早く確実に締め、しっかりと装着されていることを確認するように推奨しています。
ちなみに、今年初めには2025年モデルのパリセードで、オイルポンプの製造不良による火災リスクを理由としたリコールもありました。カナダではわずか117台が対象でした。
なお、2026年モデルのパリセードは新型となっています。



